二十四節気 食ごよみ
啓蟄(けいちつ)
新暦3月5日頃〜
▲二十四節気とは、1年を24等分にした旧暦上の季節の目印です
自然界の生き物たちは、冬眠から目覚めていきます。啓蟄という漢字が表すように、生き物が土から出てくる頃。人も体感的に春をハッキリ感じるこの時期は、冬籠りから出てきた蛙さんに道端でバッタリと遭遇するかもしれませんね。
▲次の24節気は春分(3月21日頃〜)です。

季節に体の声を聴く
花粉が飛び始めています。啓蟄の春風は体にしんどいことが多いので、粘膜などがやられないよう、体のバリアを強化する作戦を食卓にもプラスαしていきます。


啓蟄のおすすめ献立は

スパイス香る肉団子をシンプルに食べる。ミントがもっとも美味しく感じる食べ方なり。

暦(こよみ)の季節献立>すっきりしない鼻や喉。ミントの香りで美味しく食べて、気分も体調もスッキリさせましょう。二十四節気は、この季節に食べると体が喜ぶものを献立でご紹介。体調をととのえるお手伝いを美味しいものがしてくれるなんて、嬉しいではありませんか。

暮らしの中の食卓

 啓蟄のころに吹く、春のいたずら風が悪さをして、体の調子がととのわないという人が多いようです。突風が吹いて、ほこりにまみれたり、砂嵐に目をつぶって歩いたりと、ただでさえ鬱陶しいのに花粉症のシーズンも到来して、イライラしがちな人もいらっしゃるのではないでしょうか。

 昔、流行ったキャンデーズの歌の中に♪もうすぐ春〜ですねぇ、ちょっと気取ってみませんか?♪なんて歌詞がありましたが、花粉などに反応してしまう人にとっては、涙目にマスク姿では気取るどころではありませんよね。少しでも花粉対策をサポートするために、春の風にあれやこれやと用心して、気持ちだけでもおしゃれをして、イライラからニコニコへと笑顔で暮らしたいもの。
 
 “悪さをする風”とはなにか、それは生あたたかで、ときおり寒さを運ぶような風のこと。これが体の表面からするっと入り込んで、いわゆるアレルギーのように反応してしまうと、体の上半身がだるくなったり、喉や頭の痛み、目の痒みや鼻づまりなど・・・様々な厄介な症状にみまわれるようです。

 さて、これをできるだけ回避して生活するには、呼吸器の働きを強くすること。胃腸、ことに腸内のバランスを整えて強化していきましょう。花粉も日常の生活で、アッ!近づいた!と見えるわけではないので、そんな得体のしれない悪戯で気まぐれな春風を吹っ飛ばす食卓で工夫しましょう。かなり症状が出てしまった人には、対処療法の食事。まだ、そうでもないわという人や、そういうものとは無縁な人も、用心して予防という意味でも、楽しみながら料理を作ってみて下さいな。

啓蟄、この組み合わせ!
このころの季節は花粉対策や風邪を発散させたり、熱っぽさをとりのぞいたり、気を補うような(気とはエネルギータンクみたないなもの)食事を心がけましょう。


今回の献立バランスの三要素

●熱をさます・・・・・・ミント 三つ葉 芹 香菜etc
●気を補う(消化器官などの強化)・・・・・・ブロッコリー キャベツ 豆 きのこ 芋類 穀物類
●腸を元気にする(腸内のバランスを整える)・・・・・・ヨーグルトetc

 結果的に、様々な食材をバランスよく食べるということへ繋がるので、それほど難しい事でもないんです。偏らないで食べることを肝に銘じましょう。特に上の食材を意識してみてください。毎年、花粉症に悩まされる人は、年明けすぐに実行するといいかもしれません。

 皮膚や体の表面など、体の外から侵入しようとしている悪物を発散させましょう。熱を冷ます食材の中でも、メイン料理に使ったミントは、手軽にプランターでモサモサと育つハーブです。肉料理やサラダ、飲み物にと幅広い食材とマッチします。鼻づまりで苦しい人も、ただ熱湯をさして飲むミント湯や、ミントティー、ミント緑茶を日々のドリンクとして自分のお供にいかがでしょうか。

 体力を強化し気を補う食材は、毎日食べて下さい。ひと口に芋類や豆類といっても、じゃが芋、長芋、自然薯、さつま芋、大豆、小豆、ヒヨコマメ・・・と、種類は豊富ですので、飽きることはない有難い春の食材たちともいえましょう。春食材は鼻づまりで辛い日でも、色合いがパステルカラーで見た目にも可愛い食材が多いので、テンションだけは明るく呑気に過ごしてくださいね。

さて、あなたの啓蟄のスイッチは入りましたか?
次回は春分(3月21日)の頃にお会いしましょう。健やかにお過ごしください♪


▲もう少し、詳しく知りたいという人はバックナンバー24節気の 啓蟄 を読んでみて下さい。