東京育ちの私は師・小林カツ代と出会うまで、うどんのおつゆもそうめんのおつゆも醤油色、いわゆる香りも色もバーンと打ち出してくる黒いつゆが当たり前でした。
そう、薄口醤油がまだ、東京で売られていない時代です。小林家でたべるうどんもおつゆもやさしい風合いで、あれ!?これ味ついている?と食べ始めると、つゆもうどんもやめられない美味しさ。
大阪の街中で育った師は子供の頃、道頓堀の“今井”というお店のうどんで育った。という話はエッセイにも書いてありますが、今は、かなり様変りして賑やかになってしまったところに昭和の面影をのこしたまま店は今もあります。
大阪に立ち寄ることがあれば、法善寺さん、今井、喫茶アメリカンはコースは、私のコース。ああ、先生といったなあと、つい思い出に浸ってしまいます。
うどんの“今井”最寄駅はなんばです。もし、いくことがあれば、行ってみてください。いつもあんかけか、きつねなんですが、今回は初めて鴨南蛮うどんをたべてみました。美味!小林カツ代のふるさとの味でもあり、ベースとなった味でもあると思いますよ。
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