春から初夏に美味しい豆

淡くあざやかな緑の豆たちが店先に並ぶ季節です。この美味しさは今だけのお楽しみ。筋を取るのがめんどう…とか薄皮を剥くのが大変…。なんて、一瞬あたまをよぎるかもしれません。そんな思いをえーい!と吹き飛ばし、この時期だけしか味わえない美味しさ、食べ逃しのないように♪

えんどう豆 その1
『絹さや』

えんどうの若いサヤを食べるサヤエンドウ。絹さやはその中でも小ぶりで一番ポピュラーな品種です。ビタミンCが豊富で、その量はいちごに肩を並べるほど。風味や栄養が落ちるので、茹で過ぎたり水に長くさらさないようにしましょう。

えんどう豆 その2
『スナップえんどう』

さやえんどうと実えんどう(グリンピースなど)の美味しいところを一気に楽しめるスナップえんどう。グリンピースの改良品種で、アメリカ出身のそこそこ新顔野菜です。絹さやと同様にヘタと筋を取り、栄養と美味しさを逃がさない様に短時間でシャキッと火を通しましょう。豆の甘さとサヤのパリッとした食感を存分に楽しめます。

えんどう豆 その3
『グリンピース』

  冷凍ものは一年中安く手に入りますが、生のグリンピースは全く別物!風味が濃厚で食感が良く、旬にだけ味わえる美味しさです。野菜には珍しくタンパク質や糖質が豊富で、ビタミン類やミネラルもバランス良く含んでいます。特に食物繊維は野菜の中でもトップクラス。可愛い豆に栄養がたっぷりギュッと詰まって、春の体調をととのえてくれます。

ちょこっと、えんどう豆のお話

えんどう豆ってまるで、魚でいうところの出世魚の様。
まず緑黄色野菜とよばれる頃…
新芽とツルは豆苗としてムシャムシャ。
次に若いサヤをシャキシャキ食べるサヤエンドウ。同じく若いサヤと未熟の豆を一緒にパリッと食べるスナップえんどうやサトウサヤエンドウ。
そして、次の配属先は豆類に…
完熟前のやわらかい実をサヤから出して食べるグリンピースやうすいまめ。実えんどうとも呼ばれています。
最後は、完熟させた乾燥豆。和菓子に欠かせない赤えんどうや青えんどうとなります。
大まかにはこんなところですが、それぞれの時代で多くの品種が栽培されています。ちょこっとだけ、えんどう豆のお話でした。

空に向かって伸びるサヤ
『そら豆』

サヤが空に向かって伸びる姿から、その名もそら豆。未熟な豆を食べるいんげん豆の一種です。サヤから出すとかたくなっていくので、使う直前にサヤから出すのがベストです。

特集バックナンバー