夏の終わりの肌へ

夏がようやく終わりを告げようとしています。本当に暑い毎日が続きました。皆さまの体の具合、お肌の状態はいかがでしょうか

お肌は、季節の変化に大きな影響を受けます。春は吹き出物やかゆみが出やすく、夏はほてりやあせもなどの湿疹

秋には乾燥をともなうかゆみ、冬はつやがなく、くすみがちになる・・・などは、多くの方が経験されているでしょう。人は自然の仕組みの中にいるのだなぁということをあらためて感じます

中医学では、さらに、お肌は五臓(肝・心・脾・肺・腎)の状態をあらわし、お肌のトラブルは、内臓のトラブル、お肌の改善のためには内臓のはたらきを調えることも大切と考えます。

たとえば、肝を調えて気の流れや血流をよくし、くすみ、くまを改善。

心を調えて血色をよくし、つややかで健康な顔色に。

脾を調えて消化吸収をよくし、むくみや肌荒れを防ぐ。

肺を調えて皮膚の弾力や潤いを復活させる。

腎を調えて老化による皮膚の異常(しみ、しわ、黒ずみなど)を減らそう・・・・などなど。

つまり、健康なお肌は、季節に沿いながら、五臓をきちんと働かせ、体全体に血と気が滞りなく巡り、適度な水分で潤っている状態を保つことで手に入れることができる、と考えるわけです

お肌は外からお手入れするもの、という考え方とはずいぶん違います。

今、季節は暑い夏から乾燥の秋へと向かっています。夏の間にたまった疲れ、これが当然お肌にも現れやすい時期です。

とくに2010年の夏は、記録的な猛暑。汗とともに体内の気血を消耗し、クーラーなどで冷やしすぎた体は脾(消化器官)に相当負担がかかっています。食欲減退、お腹も弱り気味などの症状が出るのもこの頃。

体内の水分代謝が上手に行われず、むくんだり、顔が黄色くなったりしがちです。食べ物も消化吸収されにくくなるため、肌荒れが目立ったり、きめが粗くなったり…という肌症状も出てきます。

やがて季節は本格的な秋に入り、空気がどんどん乾燥していきます。秋は、呼吸や気のめぐりをつかさどる肺をもっとも傷めやすい季節。のどがカサつき、咳が出やすくなるのと同じように、肌も乾燥しやすく、弾力やハリ、潤いを失う・・・といった悪循環におちいりやすくなるのです。

消化器系を調え、体を潤す食べ物を少し意識して食べる・・・夏から秋への薬膳のポイントです。自然の変化に気づき、自分の体をそれに合わせて調えていくことで、大きな体調の崩れ、肌のトラブルを最小限にとどめたいものです。

“薬膳”といっても、堅苦しく考える必要はまったくいりません。毎日、どうせ何か食べるのなら、季節と体調を上手に結びつけてくれるものを選びましょ、という気軽な気持ちで作って食べてくださいな。胃腸の調子がすぐれないと食べたものが栄養になりにくいので、
薬膳塾Vol.2お腹を調える~もぜひ参考にしてください

症状別おすすめレシピ

顔色がわるい/つやがない
かさつく/小じわ
赤み・湿疹
むくんで顔が黄色い
しみ、くすみ、くま

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