コラム・野菜畑のおはなし



アスパラガス、ニョキニョキ
アスパラ, カツ代の家庭料理アスパラの美味しい時期は5〜6月。収穫最盛期には、早朝に収穫したアスパラ畑は、午後にはもう次のアスパラがニョキニョキと伸びきって、また収穫・・・といった具合の毎日です

収穫は30cmくらいに伸びたアスパラの根元を1本1本専用のカマでサクサクッと刈りとりますが、切り口からは、アスパラの水分がポタポタと落ちるほどの瑞々しさです


こうゆう瑞々しさを持つ野菜は、やっぱりとれたてが一番
時間をおくほど甘みや水分は減り、スジっぽくなっていきます

アスパラは手に入ったその日に食べるのが最善ですが、一度に食べる事が出来ない場合は、乾燥しない様に保存袋に入れて、冷蔵庫の野菜室に立てて保存します


横に寝かせるとアスパラ自身が一生懸命起き上がろうとしてエネルギー(糖分)を使い、甘みがどんどん減っていってしまうのです


出来るだけ鮮度を保つには、やはり畑で生えていた時と同じように立ててあげるのが、お互いの為なんですね




かぼちゃのへた
かぼちゃ, カツ代の家庭料理収穫後間もないかぼちゃのヘタは、まだ水っぽくて青々しい匂いがします。皮も瑞々しくて柔らか

その時の実は
といえば、色が浅くて甘みも少なく、「とれたてが一番だね!」なんて、とても言い難い味がします

収穫後のかぼちゃは7〜10日、風通しのいい日陰に並べて乾燥処理をします。こうする事で、ツル傷や収穫時についた表面の傷を乾燥させて塞ぎ、全体の水分を適度に飛ばして、貯蔵性を高めます
。それと同時に、かぼちゃのデンプンは糖に変わり、かぼちゃならではの甘みと美味しさが生まれるわけです

夏が旬のかぼちゃを冬至においしく食べられるのも、この手間があってこそですね


かぼちゃの青々しいヘタは、この処理を経てコルク状になり、美味しさ(完熟)の目印にもなるのです



レタスのミルク
レタス, カツ代の家庭料理レタスの和名は「チシャ」。乳草(ちちくさ)が語源といわれています。レタスの特徴は鮮やかなグリーンと爽やかな苦み・・・なのになぜ乳

答えは、新鮮なレタスの芯を少し切り落とすと一目瞭然。乳のように白い水分がにじみ出てきます

ほどよく結球したレタスは、たくさんの外葉をかき分け、芯(軸)にナイフを入れて、畑から収穫します


その時、切り口からはレタスの乳がジワジワーッと出てきて、これをそのままにすると大変
時間が経つと、猿のようにレタスのお尻がまっかっかは、ちょっと大げさですが…、切り口は乳が酸化して赤茶色に変わってしまいますなので出てきた乳状の汁は、ひとつひとつ綺麗にふき取って箱詰め(袋詰め)→出荷となります

レタスの葉を包丁で刻んで、しばらくそのままおくと、同じく切り口が赤茶色に変色します。これも酸化で、金気を嫌うレタスの特徴です。

余談ですが、芯からにじみ出た乳状の液は、服につくと茶色く変色して、洗っても落ちません



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