日本行事食
去年からの不況の波
は今年も心配
の種になっています。その昔、日本
はまだまだ、他の先進国と比べると、豊か
ではありませんでした。そのかわり、どこの家でもお正月
をはじめ、行事食
がそれなりに厳かに行われていたのです。願いをこめるということは丁寧に生きる
ということ。日本人の春
夏
秋
冬
は、食文化とともに歩んで
いました。
その後、経済の発展
とともに、行事食はだいぶ簡略化されてしまいました。こんな年こそ、歳時記に合わせ、祭りごとのひとつともいえる、行事食を見直すことで、ひとりひとりに何か知恵と元気
がでてくるような予感がします。普段の食事は、素朴で質素でもいいと思います。一品一皿の意味
に触れて生きていくことで、心の豊かな暮らし
に触れることができたら、いいなと思います
今年、『カツ代の家庭料理』はこの行事食にも力
を入れていきますね。あらゆる角度から、豊か
な食卓
になるように努力していきたいと、思っています
正月が過ぎてまず、一番先
がこの七草粥。本来は野草
である、春の七草(セリ・ナズナ・ゴキョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロ)を刻んでおかゆに炊き
健康を祈ります
この習慣は古く、江戸時代には庶民の間で普通に行われていたものです。朝食べるのがよし
とされていますが、うっかり忘れた場合は、昼
でも夜
でもしないよりは縁起がよさそうですね
2009年1月11日
鏡開き
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むかし、お正月には3種類のお米でできたものを神さまにお供えしたんです
それが鏡もち、お酒、お米(または赤飯)。昔は家の中
も寒かったので、鏡餅はヒビが入りカチンコチン
もともと武家の家の風習でしたから、包丁を使って切ることは縁起が悪い
ということで、木づちでコーンと割って開いて、そのおもちをおしるこに入れて食べた
という言い伝えから、どんどん庶民に広まった食文化
ただし、いまは部屋中あたたかく
密閉度の高いマンション
などは3日もすればおもちも怪しくなりますから、そこは臨機応変に
商家なら商売繁盛と家族全員の健康を願う行事食、そんな話をしながら食べるものよし
もともと小豆というきまりも特になく、雑煮でも
です。地域によっては1月4日、20日にやるところもあるようです
2009年1月15日
小正月
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元旦の大正月という言い方に対して、小正月といいます
大正月はカレンダーの暦
にはなくても小正月は記載されていることが多いのです。何をするのかといえば、豊作を祈る行事。小豆粥を食べる
とされています。この日は地方・地域により、いろんな行事があるようです
この時代に残ってきたということは、素晴らしい
こと。ずーっと語り継がれていくといいなあと、思います
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