料理ポエム:小林カツ代

らくらくと らくらくと
料理作りができたなら
人生どんなにらくでしょう
苦しいことや つらいこと
いっぱいある中で
せめて日々のお料理は
底抜けに 明るく 楽しく作りたい
まゆにしわ寄せ作るより
ちょっとインチキしちゃったと
ウフッと笑って作りたい
それでも絶対大丈夫
お味見できる舌を持ち
おいしく おいしく 作ろうと
思う心と手があれば

苺のジャムを煮る香り・・・・
シチューをコトコト煮るにおい・・・・・
油のジャーッとはねる音
ときにはアチチッとやけどをしたり
ときには包丁でかすったり

「今夜のおかずはなにかしらん」
八歳の息子がのぞきます
お肉を焼いてるそばに来て
「ママ あのね 学校でね」
ぽろりと涙がひとしずく
話しはじめる娘は いま九歳
ミャーオとねこはご飯のさいそく

キッチンには
小さなドラマが毎日いっぱい
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1980年度
『小林カツ代のらくらくクッキング』
文化出版局刊 より

楽々クッキング
単純が美味い!
卵が大好き
簡単炒め物
ささっと麺料理
10分ご飯
食べ時サラダ

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