上野駅コラム

醤油色の大根

上野界隈の露地裏に入ると、小さい飲み屋や赤ちょうちんコップで冷たい日本酒に素朴な白い器、湯気立つまっ黒に煮えた大根とぷるるんとした牛スジこれは冬も夏もたまりませんそう、東京には練馬大根という、立派な大根の産地があるんです



佃煮屋さん

東京の下町にはあんがい佃煮屋さんが多いのです。甘辛いあさりの佃煮は冷蔵庫のない時代の保存食ですよね。

まぁ、全国佃煮屋さんはどこも同じですが、やっぱり東京の佃煮は醤油と砂糖をよくつかうのかな…。

葉唐辛子や昆布ももちろんおいしく、プラスチックのパックでなく、
g売りで経木で包んでくれる昔のままの姿の店がたくさんあります

飲んだあとは、佃煮でご飯というのも江戸っ子の〆のしとつです



黒いつゆ?

関西出身の人が驚くのはそば屋のあの真っ黒いつゆだと、よく聞きますそもそも関東には薄口しょうゆなんてなかったわけですから、そんな激しく驚かないでください

黒いのは悪くないのヨン。醤油は黒いに決まっていますおどろくまえに、よく味わってくださいなしっかりした昆布とかつおのだしがしょうゆに負けないはずです



甘味所と寄席

そうそう、上野駅をおりると、動物園もあるのだけれど、“鈴本演芸場”の斜め前くらいに“みはし”という甘味処がある。

ここの粟ぜんざいが実にうまいのだが、あんみつを食べている人も多く、ものすごい迷ったあげくに、持ち帰ることの困難な粟ぜんざいを注文し、あんみつはお土産にもってかえるのです

あんみつといえば、神楽坂の“紀の膳”、寄席と言えば“新宿末廣亭”はともに昔の東京の面影をかなり残した風情のある建物です。これもおすすめスポット


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