秋は体を潤す
スープが美味しい
季節は静かに秋へと移行しています
秋は、暑い夏の間に消耗した気・血・津液(体に必要な水分)を少しずつ補い、体を立て直す季節。
湿気の多かった空気も次第に乾燥してきますから、乾燥対策も大切です
お肌や髪の毛、鼻・のどの粘膜などが乾いてパサパサにならないよう、今のうちから十分に潤わせておきましょう
秋の薬膳ポイントは、
.夏の間に消耗した気・血を補って体力と抵抗力をつけること
.体を潤す作用のある食べ物を摂って乾燥によって起こるトラブルを未然に防ぐこと、です。
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薬膳では、秋の乾燥をさらに細かく温燥と涼燥に分けます。
温燥とは、気温もまだ高めで、空気が少しずつ乾燥してくる初秋の頃。涼燥とは、気温がぐっと下がり、空気の乾燥度も急激に増してくる晩秋の頃。
摂り入れたい食材にも少し変化をつけます。詳しくは【薬膳解説:温燥】【薬膳解説:涼燥】でチェックしてくださいね
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今回の特集は、温燥・涼燥に合わせ、それぞれ6種類ずつ、全部で12種類の体を潤すスープを作りました。
夏の間、知らず知らず冷たいものをたくさん摂り入れていた体。あたたかいスープが美味しく感じられる頃です。
12種類とも、秋が旬の野菜と肉や魚介のだしが、味の決め手。“だし”というと、面倒と思いがちですが、それぞれの素材から自然に出てくる味がひとつの鍋でまとまったもの、と考えてくださいな
体の隅々に沁みていく滋味を感じること、それが体を潤すことにつながります。
ごはん団子やすいとん、雑穀、お餅などを使い、一皿で満足のいくスープ。余ったら翌日の朝食にも美味しいですよ
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温燥・涼燥に関係なく、秋におすすめの食材は、ほかにもたくさん。
里芋、銀杏、黒ごま、卵、 豚肉、鴨肉、牛肉、牛乳、チーズ、カリフラワー、帆立、あさり、クコの実、はちみつ、栗、しいたけ、松の実、ぶとう、さば、さんまなど。
こうしてみると、秋の食材は、体を潤すものが多いのが特徴。自然はすごいです
さあ、夏の疲れを一気にとって、涼やかな秋を満喫しましょう
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薬膳監修&コラム:よしかい ゆき
レシピ&スタイリング:チームKATSUYO
撮影:添田 明也
料理制作:本田&中島