カツ代の家庭料理

スパイスレッスン その3

カツ代の家庭料理

唐辛子(Chili Pepper)


スパイス解説
 唐辛子(チリッパー)は、ナス科トウガラシ属の果実 中央アメリカや南アメリカ、西インド諸島で古くから栽培されていました 15世紀、インド上陸を目指しながらアメリカ新大陸に到達してしまったコロンブスがヨーロッパへ持ち帰り、世界中に広まったと考えられています

胡椒ではないのにペッパーと呼ばれる理由は、コロンブスが唐辛子を、インドで栽培されている胡椒と勘違いしたからだと言われています
現在は、メキシコ、インド、中国、韓国、タイ、インドネシア、日本、アフリカなどの熱帯~温帯地域で生産され、気候や風土に合わせ数多くの品種が生まれています

 多種多様な唐辛子。色は
黄色オレンジクリーム色などがあり、味はホットなものからマイルドなものまでさまざまです。辛い唐辛子の代表は、ハラペーニョ、タバスコ、カイエンヌペッパー、ハバネロなど 辛みの少ない甘味種の代表は、パプリカ、ピーマン、ピメントなどで、スイートペッパーと呼ばれます

パプリカは、ハンガリーで品種改良されたスイートぺッパーで、赤いスイートペッパーを乾燥させて挽いたものがパウダータイプの
パプリカです チリパウダーは、唐辛子にオレガノ・クミン・ガーリックなどのスパイスを何種類かブレンドしたミックススパイスで、辛味はそれほど強くなく、メキシコ料理などに多く使われます 赤唐辛子を挽いた辛いチリペッパーとは異なりますので、使うときには注意してくださいね

 唐辛子が日本に伝来したのは、およそ450年くらい前と考えられてます
当初、食用としてはあまり普及せず、薬用や鑑賞用、しもやけ止めとして用いられていたようです

日本産の唐辛子には、本鷹、鷹の爪、八房(やつふさ)など細めで辛味の強いものから、獅子唐、伏見甘長など甘口タイプまで沢山ありますが、近年は中国からの輸入が増え、国内の栽培種は少なくなっています


 中医薬膳では、唐辛子は体を温め、寒さを取り除き、消化を助け、胃腸を元気にする食材です
唐辛子の辛味成分はカプサイシンといい、血行をよくして発汗を促したり、消化を促進したり、皮下脂肪を燃焼させたりする作用があるということがわかってきました

唐辛子の辛い部分は、種とさやをつなぐわたのところです刺激性が強いタイプの唐辛子は、多量に摂取すると汗が出過ぎて体を冷やしたり、胃腸を傷めてしまうこともあるので、ほどよく摂り入れるのがおすすめです

あまり知られていませんが、唐辛子はビタミンA、ビタミンE、鉄、カリウムも豊富な食材です

 世界各地の気候風土に適応できた唐辛子は、調味料に多く使われ、各国の食文化の形成に大きな影響をもたらした点も大変興味深いところです
中国のラ-油や豆板醤、韓国のコチュジャン、インドネシアのサンバル、西インド諸島のペパーソースなどがその例です

日本を代表する唐辛子調味料“七味唐辛子”については、
おまけのコラムで分析しています

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唐辛子を使ったレシピ
チリコンカルネ
カツ代の家庭料理
チリコンカルネはスペイン語で“チリと肉”の意味 お豆も加え、唐辛子系スパイスをきかせて煮込みました。トルティア、パン、ご飯にも合います

トルコ風スクランブルエッグ
カツ代の家庭料理
トルコ料理に欠かせないと言われるスパイス、パプリカ。チリ、トマト、挽き肉とあいまって、しっとり、ふうわり、贅沢な卵料理になりました


牛肉のパプリカ煮込み
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ハンガリー料理の代表、グヤーシュをアレンジ 煮込んでいる間の幸せ、食べる時の幸せはダブルHappyじゃがいものお団子がよく合います


キムチ丼
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韓国に唐辛子が伝わる前のキムチは塩漬けが一般的 唐辛子を加えることで魚介の旨味みを補っても保存可能になったのだとか

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お や つ
パプリカチーズスプレッド
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パプリカはハンガリーで品種改良されたスイートぺッパー ハンガリーやスペインなど、ヨーロッパ各地で広く使われています 甘さの中にかすかな辛味と苦味があるパプリカの風味がクセになる、ぬるチーズです

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の み も の
唐辛子梅焼酎
カツ代の家庭料理
真っ赤な唐辛子が浮かぶ姿を眺めながらちびちび飲むのもオツなもの ほんのり辛味がきいてます。“今日も寒かったなぁ、疲れたなぁ・・・”という一日の終わりにおススメの一杯です 唐辛子は割ってはいけませんよ、くれぐれも

お ま け コ ラ ム
日本が誇るミックススパイス
→七味唐辛子




冬のスパイスレッスン

  ◆1週目 生姜
  ◆2週目 シナモン
  ◆3週目 唐辛子



コ ラ ム

冷えとスパイス

スパイスを中心に見た歴史



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