七草粥・鏡開き・小正月

お正月も三が日を過ぎ、4日から仕事初めという人も多い事でしょう。ニッポンの一月はおせちのあとからが、もう賑やか。行事が過密日程ですよ。そのたびに美味しい日本ならではの行事食、お楽しみくださいね。
正月明けは縁起かつぎを楽しんで、気持ちだけでものんきに過ごしてはいかがかしら。一月は睦月ともいいますね。
それぞれの意味を感じながら、食卓を演出してみてください。どれも簡素ですが、厳かな気持ちになるものです。

今年もこの日に健康を祈って
一月七日は七草粥


一月七日の朝食は、七草粥をいただく習慣があります。もともと宮中では七日に若菜摘みをする風習があり、ここから七草粥が広まったと言われています。平安時代のことです。
春の七草は、セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロ。スズナはかぶ、スズシロは大根のこと・・・と補足すると、すこし身近なものとして感じることと思います。冬の寒さにもめげず、雪の下でも芽をだす、丈夫な菜草。これらの七草を粥にして食し、“無病息災”を祈ります。

正月といえばお餅
1月11日は鏡開き

お正月には、神棚にお米でできたものを3種類(鏡餅・米・日本酒)、飾る習慣がありました。鏡餅はもともとお武家さんの家庭から生まれた習慣。だいぶ形を変えたものもありますが、現代も大切にされています。
餅を包丁で切ることは縁起が悪いことでしたので、木づちで固くなった鏡餅をコーンと割って、お汁粉に入れて食べていました。商家の中では商売繁盛を祈り、鏡餅や酒樽もコーンと割って鏡開きとします。また、武道を習っている人々は、鏡開きを稽古はじめとし、汁粉を食べることが習慣としてあります。正月といえばお餅。基本のお汁粉や、飽きてきたらアレンジものも作って、おもち料理を楽しみましょう。

小豆を食べて邪気を祓う
1月15日は小正月

元旦が大正月に対し、この日は小正月、また女正月という言い方も昔はしたようです。この日まで、しっかり休むという人もいまだに少数派ではありますが、いるようです。精気を養い、良い仕事ができそうですよね。
小正月には、小豆粥を食べることで豊作を祈ります。日本人が愛する豆の一つですね。小豆は邪気を祓う色とされています。この小正月の行事食は忘れがちですが、カレンダーを見ると記されていることが多いですし、地方によってさまざまな行事が予定されています。

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