大根

3回目 大根の旬・買いもの・保存
4 旬
大根の旬は一般的にすこし寒くなってきた秋から冬にかけて、一番美味しい季節です。

実は収穫は一年中栽培&収穫があります。但し、気候が野菜の味を作り出す力は大きいですから、青首とて、やはりグーンとさむくなってからの大根は瑞々しくて、甘くて、下ゆでがほとんどいらないことが多いのです。旬の大根はサラダにしても歯ざわり、水分抜群で、生で食べても美味しいのが特徴です。

また、旬とはいいませんが、夏や初秋に収穫をむかえる夏大根は苦味と辛みがあります。
季節の出会いものは不思議で秋・新物の焼き秋刀魚には、この辛みのある大根をおろしたものがめっぽう合うんです。ハラワタの苦味と実にマッチするんですね。

また、大根おろし。冬の大根おろしはただただ甘く、これまた甘い大根おろしがよくあうのが、西日本なら、塩鰤。東日本なら塩鮭。これらには辛い大根おろしよりも、甘い大根おろしが良く合います。

また、酒の肴として大根おろしは辛みの効いた方が好物という人は、おろし用の大根も最近は売っていますので、それを買うのもおススメです。

シンプルに旬を感じる

5 買いもの
根の部分が白く、肌が綺麗でつやつやし、まっすぐに伸びているものを選ぶと美味しいものが多いです。

大根畑の手伝いをしたスタッフの体験話ですが、一回の収穫で、おそらく5000本以上ある大根の葉っぱを落とすのが仕事だったとのこと。せっかく食べられる葉をおとして、けしからんという人もいますが、葉も根も美味しいまま、家庭に届けるにはこの作業、とても大事なことなんです。抜いたすぐの大根の葉の長さは30cm位はありますが、それを10cm位に鎌や包丁で切り落とします。葉に栄養をとられない様に、っていうのは、もう畑から始まっていますね。

箱詰め、輸送のためにも合理的なだけの理由ではないのです。しかし、店には葉は回ってこないと嘆く人のために、お知らせしておきますが、切り落とした葉は、畑の肥料です。しかし、この5000千本の大根の出荷までの作業(葉っぱ切り)はほんと、アスリート並みの運動量なんだそうですよ(笑)。

買い置き食材でクイック調理


6 保存
ふさふさと大根葉がついているもの、5〜10cm位の長さに短くなっている大根とありますが、買ったらすぐに、葉を根から切り落として別々に保存します。

なぜなら、収穫されても大根は生きています。葉をつけたままにしたらどうなるか・・・葉の方にどんどん、養分と水分を取られます。

根の方はシワッとしてきて、繊維が残り、きめ細やかな大根の肉質がどこかにすっ飛んでしまいます。葉は葉で、薹が立ってしまうので、どんどんゴワッとして固い葉物になります。

大根はほとんどが水分の重さと食物繊維。保存は乾かない様にすることがとても大事なので、かわかないよう皮ごとピッチリラップをするか、袋に入れてしまいます。

丸ごと一本で買ってきた場合は、雪国でない限り乾燥してしまいますので、繊維の方がめだった味わいにならない様、ポリ袋やラップに包みます。大きい冷蔵庫のない場合は一本を2〜3つに切り分けて保存しましょう。

1回目 大根の歴史・種類
2回目 大根の栄養・薬膳・効用
4回目 大根の調理・取り扱い

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