キャベツ

4 キャベツの旬

 まさしく今が旬の春キャベツ。種類はこの他に、秋から冬に収穫の寒玉キャベツ、夏秋に収穫される高原キャベツと大きく三つに分けられます。特徴としては、春キャベツは巻がゆるいため大変軽く、包丁をいれるとサクッと柔らかいのが特徴。味は甘く、調理時間はあっという間で水分も多いのです。生で食べる料理には、今の季節が一番かと思います。

それに比べて、秋から冬にかけてとれるキャベツは巻きがキュッとしまり、玉も大きく、春キャベツの1.5倍位の重量があります。高原キャベツは、八ヶ岳や嬬恋など、限られた土地(高冷涼地)で栽培され、どちらかというと秋冬(寒玉)キャベツに見た目は近いのですが、涼しいところで育つ性もあって、見た目より柔らかなのが特徴です。

春キャベツならでは

5 買いもの
 昔からキャベツの上手な買い物として、巻きのしっかりしたもので重みのあるものとは言われていますが、春キャベツはもともと巻きがゆるく軽いのが特徴ですから、その判断は逆になりますね。

共通するのは、くるっと返し、切り取った軸、芯部分が出来るだけ、白っぽいことや、外葉がみずみずしく、ツヤッとした感じだったら、鮮度がいいということ。

良いキャベツの見分け方

 秋冬キャベツや高原キャベツも根元の新、外葉に関してはおなじことが言えますが、春と違って、ずっしり重くないといけません。

一個食べきれない時は、八百屋さんなら、その場でカットしてくれますが、マーケットの1/2個は、切り口をじーっと見て、黒ずんでないものを選ぶのがベターですが、美味しさの観点からなら、まるっと一個買うのが美味しい。

あと、まるっと葉ごと使う料理は半分にしたものは不向きなので、買う前に何を食べたいか、最初に考えられたら賢い買い物です。

一人暮らしや小規模家族は少量サイズを選ぶことが多いし、これからはだんだん食材も傷みやすいシーズンに入っていきます。キャベツは料理の応用範囲がとても広いので、あれやこれやと使っているうちに、3〜4日で、大抵あっという間に1個を食べ切ってしまうものです。

なので半分で買うよりは、美味しく簡単にできる料理を身につける方がいいかもしれません。カットされているものより、断然美味しいですし、新鮮でお得。そして栄養価も高いので、丸ごと1個購入することを考えてみてはいかがでしょう。

そして買ってきたら、キャベツを前に、会話してみてください。それは、葉の形をそのまま使う「ロールキャベツにするかどうか」。お腹と相談し、ロールキャベツはまた次回、となれば、新鮮なうちにさくさくと生で千切りにして、揚げ物に添えたり、コールスローにしたり、ざく切りにして浅漬けにしたりする。

2日目は、豚肉と炒めて回鍋肉、やわらかい春キャベツならベーコンと一緒にパスタに…。残りはお好み焼き、スープに味噌汁に。ざっと考えただけでもキャベツを使った料理はなんとレパートリーの多いこと!

キャベツの定番料理


1回目 キャベツの歴史と普及
2回目 キャベツの栄養・薬膳・効用
4回目 キャベツの保存と調理・種類

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