さや類は、収穫後からどんどん味が変わるのが常ですが、そら豆は、味、香りと他より急速です。
ことに最近では、このごっつい莢から出た薄皮付きのそら豆が売られているのを見かけます。ゴミも出ませんし、手軽ですが、味は少し落ちるのを覚悟された方がいいでしょう。
又、それを購入した場合は、できればその日に茹でてしまうか、料理してしまうかをおすすめします。
味にとことんこだわるなら、鮮度のいいそら豆を莢ごと買い求め、調理する直前に莢から外しましょう。
莢(さや)の先端を両脇から指でつまむと、莢が割れるので、割れ口を基点に莢をパカッとあけます。
枝豆などは莢(さや)ごと茹でますが、そら豆は莢をとって茹でるのが一般的。中にふかふかの綿に包まれたベットのような莢に入っていますので、この莢から外してから茹でます。
莢からそら豆を取り出すと、豆にオハグロ部分があります。そこに包丁目を入れて、塩ゆですると皺にならないと言いますが、味に変わりはありませんので、必要か不必要かはお好みの判断で。
見ための大きさの想像とは違い、案外早く火が通りますので、2〜3分で様子を見てくださいね。あと、ザルに広げて水けをきり、水には取らないこともお忘れなく。
かき揚げにしたり、ご飯を炊いたりは、生のまま薄皮を剥かないといけません。オハグロ部分あたりに爪を入れて、ペロリと簡単に薄皮が剥けることもあります。1つできれば、たいてい同じ。
爪がなかなか入らないときは、このオハグロ部分に、竹串をスッと黒ラインに沿って、差し込み、串を使ってペリッと剥きます。
あとは、服を脱がすように手で薄皮を剥いてしまいます。最後はスポッと豆が登場します!
一つずつ、薄皮をむくのは大変だけれど、莢を割ったときの、あのフカフカのベッドを見たときの感激に毎年出会うのは、結構な幸福感ですよ。