たまご豆学
卵のパワーについて栄養素以外に、体にとって良いことが近頃、たくさん分かってきました。それをいくつかご紹介しましょう。
人はいつも自分を高めたい、年を取りたくないという思いが、多少なりともあると思います。そんな人にぴったりなのが、卵黄に含まれる“コリン”という成分。
コリンは脳内に吸収されやすいため、記憶力や学習能力を高める効果が期待されており、年齢を重ねると避けることのできない物忘れの防止に役立つと言われています。
また、卵白に含まれるリゾチームという物質は、風邪の予防に効果があることもわかっており、人々の生活を考えると、卵黄、卵白ともに重要な成分を含んでいるのです。
卵=コレステロールというイメージが強く、嫌われがちですが、食べ過ぎない限りは、さほど悪影響をもたらすものではないということもわかってきています。
しかしながら、これが体に良いとなると、そればかり食べる人がいますが、これではいけません。適度な量と、他の食事とのバランスが一番の重要なポイントになります。
卵の栄養
“卵は完全食品です。”という言葉を耳にしたり、読んだことのある人は多いことと思います。このKATSUYOレシピ内のダイエットコーナーにおいても頻繁にでてくる言葉です。
栄養豊富な卵に一番多く含まれているのは良質のたんぱく質、次いで体内で作ることのできない必須アミノ酸のすべての種類を含んでおり他にも、たんぱく質、脂質、鉄分、リン、カルシウムなどの無機質に、ビタミンA、B1、B2、D、Eなども含まれています。
だから、結核が流行った戦前戦後に卵を食べさせようと、必死で求める映画やドラマの一シーンがあるのです。いまの卵は、比較的値上がりもせずにありがたい食材ですが、昔は栄養的にも食材的にも貴重なものでした。
“卵さえ食べていれば大丈夫”という、おばあちゃんの言葉どおり、卵が完全食品といわれるのは、ここにあるのです。ですが、唯一ビタミンCだけは含まれていないので、卵+ビタミンCたっぷりの野菜を献立にすれば怖いものなしですね。
卵の鮮度
卵の新しさを見分ける方法として、卵を割ったときに、卵黄と卵白が盛り上がっているものが新鮮です。
ということを、かなりの人が教わっていたり、みたり、読んだりしてきて、ある程度たまご雑学の常識みたいなところがあります。
例えば、さ〜て玉子かけご飯を食べましょう!と張り切って割ったものの、なんとなく卵に元気がないっ、そんな時には急遽、卵チャーハンにしたり、目玉焼きごはんにしてみたりといったメニュー変更への参考にはなりますが、これは残念ながら、殻の外からは分かりません。
何回か、買ってみていつもプリプリの卵だな・・・という店は、管理がしっかりしているということ、卵かけご飯好きの人はしっかり覚えておきましょう。でも、火を通す料理の場合はそれほど神経質になることは全くありません。ま、魚でいえば、ふつーの魚をかうか、刺身を買うかぐらいの事です。
生卵と賞味期限
鶏卵は殻にヒビさえ入っていなければ、かなり保存がきく食品ではありますが、一番怖いのは、殻についている可能性のあるサルモネラ菌と言われています。
しかし、卵になんでもこの菌が付いているわけではなく、農林水産省によると卵選別包装施設で、洗浄・消毒してからパック詰めし、賞味期限の表示した上で販売されているのが、ルールとされています。このルートで買ってきた場合は、まず大丈夫。
それでも心配だという人は、生で食べる場合は、殻を食べる前に洗ってから、清潔な器に割り入れてすぐに食べるのがいいでしょうね。
そしてご飯は、炊きたてのほっかほか。あくまでも卵は食べる直前に割るのが安全です。
そして賞味期限は、冷蔵庫で保存して、生で食べられる期間という表記ですので、期限が過ぎたら、生や半熟で食べるのは避けて、中までしっかり火を入れる料理で食べましょう。
卵は買いもの途中であらら・・・・ヒビが入ってしまうことありませんか?その場合も、火は中までしっかり通して、食べれば大丈夫ですが、なるべく早めに食べてしまいましょう。
卵かけご飯は絶品ですが、連日気温が25度を超すような夏の間はできたら食べない方が良く、気温が20度をきる、秋まで我慢しましょう。そして、体の弱った病人や、病み上がりの時、小さいお子さんも、食べるのは避けた方がいいですね。
卵の保存
なんども繰り返し書きますが、卵は保存という意味では、殻につつまれている限り、大変に保存のきく食材です。絶対冷蔵庫に入れないと、すぐに悪くなるものではありません。
その証拠に卵の売り場を思い出してください。スーパーマッケット、卵専門店、八百屋など常温の陳列棚にあることが多いと思いませんか?
冬場に冷蔵庫が満員!というときなどは、家の中の一番寒いところに置いておくのはかまいませんが、日本は卵かけご飯や月見うどん、半熟卵など、完全に火を通し切らずにたべる美味しい卵料理がいっぱい。それを楽しむためにも、買ってきたら冷蔵庫で保存するのがいいでしょう。
賞味期限は、冷蔵庫で保存するという前提で設定されているそうですから、その方がより安全です。
割ってみて、白身と黄身がこんもりと、プリッとしていれば、生卵として食べても大丈夫。しつこく言いますが、割ったら、すぐに食べること。
割った時に、卵全体が広がってしまって、だら〜ッとだらしない感じになっていたら、生で食べるのはやめましょう。ゆで卵、目玉焼き、プリンなどのお菓子に使うのには全く問題はありません。
割った時に、黄身と白身が混ざってこわれてしまっていたら、それは食べないほうがいいでしょう。
ゆで卵も殻にヒビが入ってなければ、冷蔵庫で3〜4日は持ちますので、まとめ茹でしておくのも何か他の料理に使えて便利。4日も過ぎたら煮玉子や煮物、カレーにすれば、またまたのお楽しみ。