“煮含める”とは、火を止めてからすぐ器に盛りつけないで、余熱でじんわり味がしみ込んでいくまで鍋の中にそのままおいておくこと。
煮汁がジワーッとしみ込むように煮ることで、高野豆腐やがんもどきなどを煮るときの、日本料理独特のいいまわしで、美味しそうと、イメージさせる言葉です。即席のだしの味ではなく、その素材に旨みがまんべんなく行きわたっているイメージ。
コトコト弱火で煮含めるという表現が多く、あっというまに煮含める、強火で一気に煮含める…とはいいません。
煮含めたものに限っては、熱々より冷めかげんか冷めてからのほうがおいしいことが多いため、煮含めるの「含める」の部分には、火を止めてからの時間も入っています。