原産国は中南米といわれ、コロンブスによってスペインに持込まれ、ヨーロッパ全域に広がったと言われています。パプリカはトマトと同じナス科の野菜で、トマトがナス科のナス属に対し、パプリカとピーマンはナス科のトウガラシ属になります。
また日本では、昭和の頃から特別な輸入野菜として認識されており、唐辛子と区別するために『ベル型ピーマン』『オランダピーマン』『ジャンボピーマン』という表記をしていたこともありました。当時はオランダから輸入されることが多かったですが、後に韓国へと移り変わりました。
現在では九州や長野、北海道や東北の農家でも作られるようになり、味は輸入ものとは微妙に違うのが食べてみるとわかります。ちなみに、パプリカが流行した20〜30年前は、微妙な色や、黒に近い紫、オレンジ、赤、黄色などと色が豊富で、輸入野菜コーナーが花屋のようだったことを覚えています。オランダから輸入されていたこともあり、売り場でジャンボピーマン(パプリカ)を見ながら、チューリップを思い出しておりました(関係ないですのにね)。その後、パプリカという呼び方や、パプリカの色といえば赤・黄が定着していきました。
また、“赤ピーマン”として売られているものは、パプリカではなく緑のピーマンを完熟させたものであり、青くささや、苦みが和らいでいるのが特徴です。